生きて、いまいまが過ぎ、いまを残す。
谷川俊太郎さんの「生きる」という詩が好きです。
高校時代、合唱部に所属していました。
谷川俊太郎さんの詩には、合唱曲になったものがたくさんあります。
私には、文字だけの「詩」というものがよく分からなかったけれど、音がついて歌になった「詞」は、
毎日毎日仲間たちと読み込んで、歌いながら理解し、自分の中で日々深めていったなぁと、懐かしく思います。
結局私の代では「生きる」を歌うことはなかったけれど、先輩たちが歌った「生きる」を聞いて、
ある種の憧れを持ち、卒業しました。
今私は、カメラマンとして、日常的に写真を撮っています。
今、あの時の私の倍の年齢を重ねて、「生きる」がようやく文字としての「詩」として、深く感情移入できるようになりました。
歳を重ねることは素敵ですね^-^
そして同時に気付いたことは、私にとって写真を撮るということは、「生きる」ということなのだということ。
そして、私はたくさんの方の「生きる」瞬間を撮らせていただいているのだということ。
こんな幸せなことはないと、心の底から思います。
谷川俊太郎さんの言葉を借りれば「生きるということ」は「いま生きているということ」
「いまいまが過ぎていくこと」「人は愛するということ」「あなたの手のぬくみ」
・・・そして、「いのちということ」で締めくくられます。
いのちが誕生し、生きて、いまいまが過ぎていく。
いま一緒にいる人と手を取り合い、あなたの手のぬくみを感じ、愛し、そして一緒に生きていく。
いま生きているということ。
その生きるあなたの瞬間を、いまいまが過ぎていく瞬間を、私も一緒に過ごせたら、どんなにまた幸せか。
そんなことを日々考えながら、今日も写真を撮っています。
小川美佳
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